秒速数センチメートル

失恋とは少し違うんだけど、感覚は似ていて、うーん、でもそこそこ嬉しくて、ということはつまり10のうち6ぐらいは好きだったんだなあ、と今更ながらに確信。
確信とか言うけどさ、正直ずーっと前から気づいてたんだけど。押し殺してたんだけど、押し殺していたとはちょっと違うか、わかっていたけど何もしなかった、か。それもまあ分かってるんだけどさ、壊しようのない障害があって、お互いがそれを認識しちゃってる以上それは取り除くことができないんだよね。
自分はその人を形成するコミュニティの中で割と上位だという感覚も常にあって、それは自分自身のバカみたいに掬い上げる技量が関係していることも勿論知っていて、だからこその賜物なのだろうけど、そうしたぬるま湯にいることに慣れ続けてうだうだしていたのも実に自分らしい。まあ、そういうので満足するタイプなのだね。
ともあれ薄々から真実に近づいた瞬間は「うわやっべ」というレベルの痛みが体を走り、少しだけ色々止まって持ち直して。良かった、言葉ではなく文字で教えてもらえて。言葉だったら相手に動揺を悟られてたのは間違いない。
傷ついちゃいないんだが、少し痛い。でも誰も悪くねーし、俺も悪くねーし。
知り合いのねーちゃんが嫁に行く寂しさ、ねえ。思いついたやつ誰だよ。抱きしめてやりたい。